2020.07.31
「小売カテゴリ」レポートの概要と活用方法【Google広告の新機能】
こんにちは、フェルクの安保です。
2ヶ月前にGoogle広告に「小売カテゴリ」レポートというベータ版機能が追加されました。
「小売カテゴリ」というレポート名から、ショッピング広告の運用に役立つようなデータを見れるかと想像しましたが、実際に見てみたところ、案件によって有効なケースとそうでないケースが出てきそうな機能でした。
この記事では、小売カテゴリレポートの概要から、現場での活用方法に落とし込んだ形までご紹介いたします。また、「小売カテゴリ」レポートが有効でない案件に対する代替案も紹介しますので、最後まで目を通して頂けますと幸いです。
この記事の目次
「小売カテゴリ」レポートとは
「Googleが定義した商品カテゴリごとの掲載結果」を確認できるレポートで、検索キャンペーンとショッピングキャンペーンの掲載結果を1つのレポートで確認することができる特徴があります。
2020年5月に追加された機能で、現在はベータ版としての扱いのようですが、私の管理する全てのアカウントで利用できる状況です。
「小売カテゴリ」レポートの確認方法
確認手順はシンプルです。
・管理画面右上「レポート」をクリック
・「事前定義レポート(詳細分析)」をクリック
・「基本」をクリック
・「小売カテゴリ(検索キャンペーンとショッピング キャンペーン)」をクリック
以上の手順で完了です。
レポートの表示例
それでは実際に管理画面でレポートを見てみます。
デフォルトのレポートでは、以下の3つの「行」が設定されています。
・小売カテゴリ(第1レベル)
・小売カテゴリ(第2レベル)
・キャンペーンタイプ
「行」には「キャンペーン」や「広告グループ」のセグメントを追加することも可能です。
また、「列」についても通常のレポートのように、「コンバージョンの値」や「クリックシェア」といった指標を追加することも可能です。
「小売カテゴリ」とは
「小売カテゴリ」の言葉の定義の確認として、管理画面上の説明文を引用します。
「小売カテゴリ」とは
Googleで検索される単語を分類するために Google が使用するラベルです。 Google で実施された検索によってショッピング広告やテキスト広告が掲載されると、その広告インプレッションに「小売カテゴリ」のラベルが付けられます。このカテゴリは Google が決めるもので、カスタマイズできません。
小売カテゴリはGoogleが定義したラベルが、検索語句に応じて自動的に適用されます。
「第1レベル」はより広いカテゴリで、「第2レベル」は1段階踏み込んだカテゴリとなっています。
以下はアパレルECサイトのレポートでコンバージョン数順に並べています(数値はモザイクで失礼します)。
アパレルということもありコンバージョンの発生のほとんどが第1レベルのカテゴリは「ファッション・アクセサリー」に分類されています。
第2レベルのカテゴリは「衣料品」「靴」「ハンドバッグ・財布」「ジュエリー」など、より詳細なカテゴリに落とし込まれていることが分かります。
「小売カテゴリ」レポートは運用に有効活用できるのか?
ここからは「小売カテゴリ」レポートの活用方法について考えてみます。
レポート名から「今の時期はどのカテゴリが売れ筋なのか」というような運用に活かせるデータを見れるかと期待しましたが、第1レベル・第2レベルまでの分類だと、カテゴリが広すぎて「参考程度にしか使えない」という印象です。
今回取り上げたアパレルECサイトの場合、第2レベルのカテゴリでもほとんどが「衣料品」に属してしまっており、「Tシャツ」なのか「パンツ」なのか、いわゆるアイテムカテゴリレベルまで分からないため、使いづらいと感じました。
一方で、例えばAmazonや楽天といった様々なカテゴリを扱っているようなサイトであれば、検索とショッピングを包括的に俯瞰して見ることができるので、参考になるデータを発見できそうに感じます。
商品グループ別の掲載結果の方が参考にしやすい
今回例にあげたアパレルECサイトのように専門ジャンルに特化している場合、どのカテゴリが売れ筋なのかを知りたい場合はショッピングキャンペーンの商品グループ別の掲載結果を見ることをおすすめします。
以下の手順で確認ができます。
「商品グループ」タブから「区分を編集」をクリックします。
以下のように「小売カテゴリ」レポートよりも詳細な「商品カテゴリ」を確認できます。
こちらの商品カテゴリには、Googleマーチャントセンターのフィード データに登録しているカテゴリが適用されます。
さらには商品カテゴリ以外にも「ブランド」別や任意で設定する「カスタムラベル」別の成果を見ることも可能です。
特定のブランドの売れ行きを知りたい時や、カスタムラベルで管理しているセグメントの配信結果を見たいときにも便利です。
アパレルの場合、季節によって「Tシャツ」が伸びたり、「アウター」が伸びたりと、CVが発生するカテゴリに動きがありますので、今まで確認していなかった方はきっと運用の参考になるはずです。
おわりに
Google広告の新機能「小売カテゴリ」レポートについて紹介させていただきました。
上述したとおり、一つのジャンルに特化したようなサイトの場合はカテゴリ分類が広すぎて、あまり参考にならないという印象でした。
まだベータ版ということもあり、今後の機能の拡充に期待します。(第3、第4などカテゴリの細分化を望みます)
ただ、複数のジャンルを扱うようなサイトであれば、気付きを得ることもできると思いますのでぜひ一度触ってみると良いかと思います。
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