2019.04.23

【目的のための手段】の意外な副作用

こんにちは、フェルクの山吉です。

新入社員の方たちも徐々に会社に慣れてきた頃でしょうか。

 

其の実「慣れ」は恐ろしいことなので今回はそのお話をしようと思います。

 

1.手段の目的化

【手段の目的化】という言葉を聞いたことはありますか。

読んで字の如く、目的のためにやっていた手段そのものが、目的化してしまうことです。

 

具体的な例でマーケティングの仕事をしていれば一度は聞いたことのあるであろう

 

【ドリルと穴】

ドリルを買いに来るお客さんはドリルが欲しいわけでなく、欲しいのは【穴】である。

要は、お客さんが本来何を求めているのかを考えろみたいなことです。

 

簡単な例で考えてみます。

上司から、「この案件CV数と費用、CPAを毎日集計してくれ」という任務を与えられたとします。

この時、仕事を与えられた人の思考はほぼ2通りのパターンに分かれるかと思います。

 

Aさん「仕事振られたからとりあえず毎日集計すっか~」

Bさん「KPIがCPAだから毎日集計しよう」( ・`ω・´)キリッ

 

BさんはKPIを理解しているようで素晴らしいですが

すでに毎日集計するということが目的化していることにお気づきでしょうか。

 

2.目的の重要性

Aさんの話をすると話が脱線してしまうので、

先ほどのやる気満々のBさんを例にBさんの今後を予測してみましょう。

 

Bさん→KPIがCPAだから日々の数値を追っていかなければいけないんだ!( ・`ω・´)キリッ

→いちいち目視で集計するの面倒だから自動で数値落とせるようにしよう!( ・`ω・´)キリッ

→今まで数値確認して入力するまでに10分かかってたけど、1分で提出できる!( ・`ω・´)キリッ

あくまで例ですが、典型的な手段の目的化です。

 

重要なのは本来の目的です。

 

Bさんが最初に「KPIがCPA」という思考に至ったことはとても良いことですが

「なぜKPIがその設定になっていて、KGIってなんなんだろう」が絶対的に重要なのです。

 

KPIの理解、KGIの理解ができていれば

結果から目的達成のための仮説を立てたり施策を考えるはずです

 

「KGIがこうだからKPIがCPAになっている。毎日集計してPDCA回さなければ」( ・`ω・´)キリッ

こう考えて初めて手段である集計を行うのです。

 

「KPIがCPA」と認識していたBさんは日々の集計で考える可能性もありますが、

恐らAさんはその後ただただ、数値を上司に提出し続けるだけではないでしょうか。

 

その時間、勿体なくないですか。

 

※KGI(Key Goal Indicator)とは

ビジネスの最終目標を定量的に評価できる指標です。

この記事では本来の目的を指しています

 

※KPI(Key Performance Indicator)とは

KGIを達成するための各プロセスが適切に実施されているのかを定量的に評価するための指標です。

この記事ではCPAを指しています

 

※CPAとは、顧客獲得単価のことです。

 

3.意外と簡単に【手段の目的化】は防げる

人間は忘れる生き物、忘れて当然の生き物です。

何事も長続きしない人も最初のやる気は誰よりも強いものだと思います。

なぜやらなくなるのか、

やろうと思った理由を忘れるから

これだけのことだと思います。

 

これを防ぐにはどうすればいいでしょうか

1.可視化する

2.自問自答する

たったこれだけのことなのです。

 

忘れるなら、目に見えるようにすればいい

忘れそうになったら、「なぜ」と考えればいい

 

このシンプルな導線に気が付ければ防げることがほとんどなのです。

 

私が実際に行っている、可視化と自問自答方法は次回の記事にまとめようと思います。

 

4.【目的のための手段】の副作用

私自身、業務だけでなくプライベートでも

「なんでこれやるんだっけ」「なんでここに行くんだっけ」「なんでこれ買うんだっけ」

など考えることがクセになっていますが

 

ここには副作用として自分の感性をどこかで殺してしまっている問題があります。

 

直感的に「この洋服かっこいい!欲しい!」「ここの景色きれいだから行ってみたい」など

ワクワクする、楽しいと思う感情は心を豊かにすると思うので、

別にミイラ取りがミイラになることも良いのではないかと最近は思います。

 

5.結局、手段の目的化って良いのか悪いのか

業務中は本来の目的を忘れずに働く

プライベートは好きにしよう

 

これに尽きるかと思います。

 

仕事でも目的はないがワクワクすることがあれば

自分で「なぜ」を掘り下げて考えてみることがよいと思います。

 

手段が楽しければ目的としても良いと思わせる仮説を立てましょう。

もちろんきちんとした仮説をです。

 

ワクワクする目的があって、そのために頑張れることができればいいですね

 

終わりに

当たり前といえば当たり前のことをツラツラと書きましたが、

私自身忘れる可能性が十分にあるので、いつもいつも「なぜ」と考えては「可視化」しています。

 

意外に仕事のできる人などが目的を忘れてしまっているケースも多いので、

新入社員の方は「なぜ」と聞いてあげると良いかもしれません。

 

何も考えずにとりあえず学ぶということをしている方は、一刻も早く目的を明確化し、逆算して道筋を立ててみてください。

今よりもずっと成長スピードがあがると思いますよ。

         

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