2020.01.20

Google広告「コンバージョン課金」のすべて。配信量が増えない時の対処法は?

Google広告コンバージョン課金の設定方法

こんにちは、フェルクの安保です。

 

リスティング広告は「1クリックの発生に対して○円」というクリック課金による課金形式が一般的ですが、実はGoogle広告においては「1件のコンバージョン発生に対して○円」というコンバージョン課金が存在します。

 

コンバージョン課金はCPAを維持したままCV数を増加させることができるといった大きな効果を発揮するケースもあります。

 

この記事では「コンバージョン課金」の使用条件と設定方法、配信量が増えないケースの対処法について解説してまいります。

 

Google広告のコンバージョン課金とは

コンバージョン課金とは、1件のコンバージョンに対して任意の金額を設定できる課金方式です。

 

例えば、1件あたりの目標金額を1,000円に設定した場合、月に10件のコンバージョンが発生すると10,000円が請求される仕組みです。(1,000円×10件=10,000円)

 

逆に言えば、コンバージョンが発生しなければ、クリックされても広告費がかからないということです。

 

以下の画像のように、管理画面ではクリックは発生しても費用は0円という表示になります。

 

使用できるキャンペーンタイプは「スマートディスプレイキャンペーン」か「ディスプレイキャンペーン」のみで、検索やショッピングキャンペーンなどは非対応です。

 

また、自動入札戦略の「目標コンバージョン単価」を使用する必要があります。

コンバージョン課金のメリットとデメリット

メリットは、いくらクリックされてもコンバージョンが発生しない限りは広告費が発生しないという点です。

アフィリエイトの報酬の仕組みをイメージするとわかりやすいかもしれません。

クリックされるだけでは広告費が発生しないので、新規ユーザー向けの配信など今まで獲得できていなかったユーザー層への配信も積極的に活用できる点が特徴です。

 

デメリットは、ある程度大きな広告予算を確保する必要があるという点です。

詳細は後述しますが、コンバージョン課金の場合、キャンペーンの日予算をある程度高い金額にしないとそもそも配信量を担保することが難しい場合があります。

また、想定以上にコンバージョン数が増えた場合に、もともと計画していた予算以上の金額を使ってしまうこともあります。

そのため、広告予算をある程度柔軟に組める広告主の方が効果を実感しやすい傾向です。

コンバージョン課金の使用条件

コンバージョン課金はどのアカウントでも使用できるというわけではありません。

以下の2つの条件を満たす必要があります。

 

(1)過去30日間にアカウントのコンバージョン数が100件を超えている

(2)コンバージョンの90%以上がクリックから7日以内に発生している

 

コンバージョン数が1ヶ月あたり100件以上必要なので、Google広告を始めたばかりのアカウントでは使用ができないケースがほとんどです。

また、コンバージョンまでの所要期間が7日未満である必要があるため、検討期間の長いビジネスの場合はそもそも使用することが難しいです。

 

その他には以下の注意点があります。

 

・コンバージョン単価の上限は200米ドル(現地通貨での相当額)まで

・キャンペーンの共有予算は使用できない

・オフラインコンバージョンには適応できないためアカウントからオフラインコンバージョンを削除する必要がある

 

参照:コンバージョンに対するお支払い(Google広告ヘルプ)

コンバージョン課金の設定方法

ここからは実際のGoogle広告の管理画面のスクリーンショットを載せながら、設定方法についてご紹介します。

コンバージョン課金への変更の設定は簡単で、数分もあれば完了します。

 

(1)設定対象のキャンペーンを選択した状態で「設定」→「単価設定」をクリック

コンバージョン課金の設定①

 

(2)「入札戦略を変更」をクリック

コンバージョン課金の設定②

 

(3)「目標コンバージョン単価」を選択し、任意の目標コンバージョン単価を設定し、支払い対象をコンバージョンを選択して保存

コンバージョン課金の設定③

 

アカウントがコンバージョン課金を使用できるかどうかの確認方法

(3)の時に支払い対象で「コンバージョン」を選択できるアカウントは、コンバージョン課金を使用できるアカウントです。

 

使用できないアカウントの場合はグレー文字で表示されるので、この場合は使用条件を満たしていないということになります。

 

※コンバージョン課金が使用できない表示(コンバージョンを選択することができない)

コンバージョン課金が選択できない

 

コンバージョン課金で配信量が増えない場合の対処法

コンバージョン課金を使用する際に発生する問題点として、配信量が増えないということがよくあります。

 

その理由としては、「日予算設定が少ない」「目標コンバージョン単価が低い」というケースが多いです。

私も初めて活用する際には「コンバージョン課金なら今より安いCVで取れたらラッキーだな」と低めの目標CPAで設定していたのですが、まったく配信されませんでした。汗

 

Googleが推奨する設定方法

Googleが推奨する目標CPAと日予算の設定が以下です。

 

・設定する目標CPA:もっともCV数の多いディスプレイキャンペーンのCPAの1.3倍〜1.4倍に設定

・キャンペーン日予算:目標CPAの20倍に設定

 

他のディスプレイキャンペーン(リマーケティングのキャンペーンが多い)でCPAが1,000円で獲得できている場合であれば、目標CPAを1,300円にし、日予算は26,000円にします。この設定で1~2週間ほど様子を見て、ある程度の配信量を担保できてから、徐々に目標CPAの金額を下げていきましょう。

 

コンバージョン数が低下してくると自動入札の最適化が行われずらくなり、配信量が減ってしまうということもあるので、場合によってはクリック課金に戻すという決定が必要なシーンもあります。

 

さいごに

30日間で100件以上のコンバージョンという条件を満たせるアカウントはそこまで多くないかもしれませんが、もし使用条件を満たしているアカウントであれば一度は試してみたい機能です。

 

アカウントが使用条件を満たしているかどうかは管理画面からすぐに確認できますので、まずは確認してみて、活用できそうなアカウントがあれば使用してみることをおすすめします。

         

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