2019.06.11
コンバージョン数が減少した場合の「原因」と「対策」【リスティング広告】

こんにちは。安保です。
リスティング広告を配信している方は頻度は違えど、
「日次、週次、月次」といった一定の期間で数値を観測していると思います。
その際に「コンバージョン数が減ってしまった・・・。」という経験をお持ちの方も多いでしょう。
ここで重要になるのが「なぜコンバージョン数が減ってしまったのか」という視点です。
コンバージョン数が減った原因を特定することができなければ、
次に打つ手を考えることもできません。
そこで、今回はコンバージョン数が減少した場合の原因と対策について、
私が取り組んでいる方法をご紹介します。
この記事の目次
コンバージョン数が減少した要因を探る
コンバージョン数は以下の式で成り立っています。
クリック数 × コンバージョン率 = コンバージョン数
実際に数値を当てはめてみます。
前月の数値 : クリック数 300 × コンバージョン率 1.00% = コンバージョン数 3
今月の数値①: クリック数 100 × コンバージョン率 1.00% = コンバージョン数 1
※クリック数が減少していることでCVが減少
今月の数値②: クリック数 300 × コンバージョン率 0.33% = コンバージョン数 1
※CVRが低下していることでCVが減少
このようにコンバージョンを構成する要素に細分化することで、
数値が変化した要因を特定することができます。
続いては「クリック数が減少した場合」と「コンバージョン率が低下した場合」のそれぞれの考え方をご紹介します。
クリック数が減っている場合
クリック数が減っていることが分かったら、同様の考え方でクリック数を細分化していきます。
表示回数 × クリック率 = クリック数
細分化できたら、表示回数が減っているのか、クリック率が低下しているのか、
どちらの数値が変化しているかを確認しましょう。
表示回数が減っている場合
もし表示回数が減っている場合は、
インプレッションシェアという指標を確認します。
Google広告の公式ヘルプでは以下のように紹介されています。
インプレッション シェア(IS)は、表示される可能性があった回数(推定値)で実際の表示回数を割った割合です。
広告が表示されるかどうかは、広告のターゲット設定、承認状況、入札単価、品質スコアによって決まります。
このデータは、キャンペーン単位、広告グループ単位、商品グループ単位(ショッピング キャンペーンの場合)、キーワード単位で確認できます。
少し乱暴ですが分かりやすく言うと、
ユーザーが100回検索した場合、70回広告が表示されればインプレッションシェアは70%になります。
逆の指標でインプレッションシェア損失率は30%になります。
インプレッションシェアの損失には「予算」と「広告ランク」の2種類があります。
「予算による損失」が出ている場合は、日予算設定を引き上げましょう。
「広告ランクによる損失」が出ている場合は、
入札単価の引き上げ、広告文・広告表示オプションの変更、広告の関連性・LPの利便性の見直しを行いましょう。
インプレッションシェアが低下せずに表示回数が減っている場合、単純にユーザーの検索数が減っている場合がありますので、
「Googleトレンド」や「Googleキーワードプランナー」といったツールで検索市場の調査も合わせて行うと良いでしょう。
そもそも検索数が減ってしまっている場合は、
検索型広告だけに頼らずにディスプレイ広告を使ってコンバージョン数を伸ばす意識も必要になります。
他にも、表示回数が減少する要因として、
・広告の審査が落ちたことによる配信量の低下
・広告のフォーマットが変化したが自社ではまだ対応していないような場合、
他社の広告の表示機会が増えることで相対的に自社の表示回数が減ってしまう
といったことも起こり得ます。
クリック率が低下している場合
クリック率が低下している場合、
・広告が飽きられていないか
・検索語句と広告文がマッチしているか
・他社の広告文と比較してクリックしたくなるような広告になっているか
といったことを検討しましょう。
クリック率やCVRの反応の良い広告文が見つかると、ついそればかり配信したくなりますが、
季節や環境の変化に合わせた広告文は常に追加する意識を持つことが大切です。
コンバージョン率が低下している場合
コンバージョン率が低下している場合は以下のようなことを実施しましょう。
・検索語句レポートを確認し、CVRの高い検索語句の配信量が低下していないか
・CVRの高い検索語句で実際に検索してみる(掲載順位の確認)
・季節の変化や競合の出現、メディア掲載量の変化などの外部要因
季節トレンドによるCVRの低下は、広告の力では防ぎようがない要素となりますが、
新たな競合の出現によるCVRの低下は広告の訴求やビジネスモデルの見直しなどで対策できるケースもあります。
さいごに
コンバージョン数が減ってしまった場合の、
私が普段から行なっている考え方をご紹介させて頂きました。
「なぜコンバージョン数が減ってしまったのか」
これを数字で深堀りしていくことは運用者にとって必須のスキルであると思っています。
大事な予算を預けているクライアント様の立場としては、
「なぜ」を特定できないことほど気持ちの悪いことはありません。
「なぜ」を特定し、適切な対策を取ることができるようになってはじめて
クライアント様からの信頼を得ることができると思いますので、
今後もこの考え方を磨き続けていきたいと思います。
コンバージョン数が減ってしまった時に、この考え方が少しでも参考になれば幸いです。
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