2019.10.30
Google広告カスタマーマッチの概要と設定方法【使用例あり】
こんにちは、安保です。
Google広告のカスタマーマッチという配信方法について、「名前は知っているけど、具体的な配信方法はよく分からない…。」という方も多いのではないでしょうか。
カスタマーマッチとは自社が保有する顧客データを用いた配信方法です。
リスティング広告を出稿する企業が増えている昨今、競合他社が持っていない自社の顧客データを有効活用することは非常に重要です。
この記事ではカスタマーマッチの概要から設定方法、使用例をご紹介いたします。
この記事の目次
カスタマーマッチの概要
カスタマーマッチとは、広告主が保有する顧客データ(メールアドレスや電話番号)をもとにターゲティングを行う配信手法で、認知度の向上やコンバージョン獲得など多様な目的を実現することができます。
広告の配信先は、以下の5つです。
(1)検索
(2)ショッピング
(3)Gmail
(4)YouTube
(5)ディスプレイ
自社で保有する顧客リストに対して、これら5つの配信面でアプローチができます。
配信先はもともとは検索、ショッピング、Gmail、YouTubeの4つのみでしたが、2019年10月からディスプレイも追加されました。
カスタマーマッチが配信される仕組みは、広告の管理画面から保有する顧客リストを登録し、そのリストのユーザーが各自のGoogleアカウントにログインした状態でこれらの配信先を閲覧すると広告が表示されます。
Googleの公式ヘルプではリストのサイズを 1,000 ユーザー以上にすることが推奨されていますが、この1,000という数字は保有する顧客データとGoogleアカウントの情報がマッチした数なので注意しましょう。
保有するリスト数が1,000人分の場合、1,000人全員に配信されるという訳ではありません。
カスタマーマッチの利用要件
実はカスタマーマッチはどのアカウントでも利用できる訳ではありません。
ある特定の要件を満たしたアカウントのみで配信ができます。
公式ヘルプに記載されている利用要件をご紹介します。
カスタマー マッチを使用するには、アカウントが以下の基準を満たしている必要があります。
・これまでポリシーを遵守してきた実績があること
・これまでお支払いに関して問題が発生していないこと
・90 日以上の Google 広告のご利用実績があること
・ご利用金額が全期間で 5 万米ドルを超えていること(米ドル以外の通貨でアカウントを管理している広告主様のご利用金額は、その通貨の月別平均換算率により米ドルに換算されます)
これらの要件を満たした上で、Google側にホワイトリスト申請を行うと利用ができるようになります。
カスタマーマッチの設定方法
ここからは管理画面での実際の設定方法をご紹介します。
管理画面上での大まかな設定手順は以下です。
・キャンペーンの作成(配信先に応じてキャンペーンタイプを選択)
・オーディエンスリストの作成(顧客リストのアップロード)
・オーディエンスリストをキャンペーンに適用
キャンペーンの作成は通常の作成方法と変わりませんのでここでは割愛し、「オーディエンスリストの作成」「キャンペーンへの適用」の手順をスクリーンショットを用いてご紹介します。
オーディエンスリストの作成手順
(1)管理画面右上の「ツールと設定」→「オーディエンスマネージャー」をクリック
(2)オーディエンスの「+ボタン」(新規作成)→「顧客リスト」をクリック
(3)任意のオーディエンス名を入力 → データの種類を選択 → リストをアップロードして作成
これでオーディエンスリストの作成は完了です。
顧客データをアップロードするためのテンプレートはこちらからダウンロードすることができます。
オーディエンスリストのキャンペーンへの適用手順
次に、作成したリストをキャンペーンに適用する手順を紹介します。
(1)リストを適用するキャンペーンを選択
(2)左側のタブから「オーディエンス」をクリック
(3)ターゲット設定を選択
(4)「閲覧」タブの「顧客リスト」から適用するリストにチェック
(5)保存して完了
リマーケティング でリストを適用する際と同様の手順ですので、設定方法としては意外とシンプルですね。
カスタマーマッチの活用例
カスタマーマッチの使用例は多岐にわたりますが、代表例としては以下のような内容が考えられます。
・ロイヤルカスタマーへの購入の促進(新商品のアプローチなど)
・休眠ユーザーの掘り起こし(セール時での購入促進など)
・店頭購入ユーザーをオンラインサイトへ誘導(オンラインサイト限定クーポンでのアプローチなど)
・見込み顧客への認知度の向上(バナーや動画での刷り込み、情報コンテンツでのアプローチなど)
カスタマーマッチでどのような配信を行うべきかは、広告主様によって異なり、自社が抱える課題・達成したい目的からどのような配信を行うべきかという点を考慮して決める必要があります。
さいごに
カスタマーマッチを配信するためには複数の要件があり、一定数のリスト数も必要なので、他の広告メニューと比較すると配信のハードルは高いです。
また、お客様の情報を取り扱うため、情報の管理には重々注意する必要はありますが、様々な配信面でアプローチできるという特長を上手く活用すれば強力な配信方法になります。
取り組むことができるアカウントでは積極的に活用していきたいですね。
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