2019.10.30

稼げる音声Q&Aサービスのビジネスモデル

こんにちは、山吉です!

前回記事にしました、おすすめ情報収集サイトを相も変わらず見ていますが、世の中本当に様々なサービスが生まれていますよね。。。

 

ビックリするサービスやどうやってマネタイズするんだろうと疑問に思うサービスもたくさんあり、今後更に斜め上をいくようなサービスも出てくるかと思います。

 

私自身、以前スタートアップに参画しビックリするようなビジネスモデルのQ&Aサービスに携わっていたので、今回はそのサービスのビジネスモデルに焦点を当ててお話ししたいと思います。

 

1.ビジネスモデル2.0 図鑑

まず、この記事を書こうと思ったきっかけとなった「ビジネスモデル2.0 図鑑」についてお話したいと思います。

 

こちらの書籍ですが、1年ほど前に販売されたものですが、今でも活躍する企業のビジネスモデルが端的にわかりやすくまとめられています。

 

内容の説明と言いたいところですが、なんと近藤さんこと、チャーリーさんがnoteで全文をアップしているんです!!無料で読めます。。。

https://note.mu/tck/n/n95812964bcbb

 

ということで、私から説明することはないので、これにて終了。。。というのはあまりにつまらないので、今回は私が参画していた「稼げる音声Q&A アプリ」のビジネスモデルの紹介をしたいと思います。

 

2.中国で流行った「稼げる音声Q&A」

まず、私が参画していたサービスのビジネスモデルを説明する前に我々が日本でこのサービスを提供すると思いたった、中国のサービスをご紹介します。

 

ご存知の方もいるかもしれませんが、中国には、「知乎(ちこ、チーフ)」という企業価値が25億ドル、日本円にすると約2721億円というメガベンチャーが存在します。

 

この企業が、稼げる音声Q&Aを中国で爆発的に流行らせました。

 

中でもバズった質問が、中国の大富豪の息子宛に送られた内容で「お金で買えないものはありますか?」といった内容だった記憶があります。

 

ビジネスモデルを簡単に説明しますと、

①回答者がいくらで質問に答えるよと金額を設定する。

②回答者が答えると金額の支払いが行われ、WEB上に質問と回答がアップされる。

③第三者である質問者でも回答者でもない、聴衆者がいればいるほど、再生数に応じて収益が発生する。

 

ここでビックリするのが、質問者にもその収益が分配されるという点です。ちなみに、先ほど例にあげました、バズった質問で質問者は回答者に支払った金額よりも多くの収益を手にしました。

 

「知乎」は現在では、オンラインサロンのような内容が充実していますが、私の参画していたサービスではこのビックリポイントに着目をして作られました。詳細は後ほど詳しく。。。

 

中国だけでなくアメリカでも、「campfire」という音声Q&Aサービスや「Ask Me Anything」という、音声ではありませんがQ&Aサービスも参考にしました。

 

当時の日本はSarahahが爆発的に広がり、それを真似た「Peing (質問箱)」が爆速で売り抜いていたことが印象的です。Peingですが、1日で開発を行い翌日にはリリース。3日後には1日10,000PV、1週間後には60万PVにまで広がりました。ローンチ1ヶ月後で月間2億PVペースでしたが、ここで売却。

 

思い出すと興奮したのを覚えています。そんな中、Q&Aがこれからもっと伸びるだろうとワクワクしながら我々のサービスは動いていました。

 

3.稼げる音声Q&A「Quidy」

ビジネスモデルの説明をすると、「知乎」と同じような内容です。

①質問者がテキストで回答者に質問をする

②回答者が声で回答をすることで、アプリ上に質問と回答がアップされる。

③第三者である質問者でも回答者でもない、聴衆者がいればいるほど、再生数に応じて収益が発生する。

 

「知乎」と違う点は、ユーザーは完全に無料という点です。

 

1日の収益は多い人で¥3,000ほどあったでしょうか。

 

 

 

そもそも、何故質問者が収益を受け取れるの?!と思う方もたくさんといると思いますが、答えはコンテンツの提供者だからです

 

たくさん聴かれるということは、誰かのタメになっている情報を提供しているということ。良い回答があるのは、良い質問があるからなので質問者も収益が受け取れます。

 

ちなみにマネタイズですが、全く考えていませんでした。広告での収益はありましたが、課金等も考えておらず、ひたすらユーザーを確保することで、マネタイズはどうにでもなるという考えの元に動いていました。

 

マネタイズを考えないことは一見不正解かと思うかもしれませんが、DAU、MAUの数がそのサービスを評価するといっても過言ではなく売却するにも自社で運用するにもとにかくまずはユーザー獲得することをKPIとして動いていました。

 

結果的に言いますと、半年経たずでMAUが300,000程度まで伸びていきました。

 

 

インタビュー記事が残っていたので、貼っておきますね。

 

的確なナレッジを「生の声」で Quidy.jp(クイディ)アプリが起こす新たなインフルエンス

 

 

4.実際に私が行なっていた業務

私が行なっていた業務ですが、スタートアップということで本当に何から何までやっていました笑

 

開発、デザインが1名ずつおり、それ以外の内容を私ともう1名が担っていました。細かく行なっていた業務をわけますと

 

①企画

→アプリ内の企画立案

これはアプリ内でQ&Aだけでなく、自分から発言できるようにしようとか、boketeのようにお題を用意して、みんながボケまくったり、Twitter運用をしていたのですが、絡めてキャンペーンを行なったりと数えきれないくらい考えてリリースしていました。

 

②インフルエンサーマーケ

→代理店や社内で直接管理しているインフルエンサーのキャスティングと数値計測

打ち合わせ→選定→計測を延々ループしておりました。インフルエンサーは色々な案件を抱えているので管理と調整が本当に大変でした。。。しかし、集客力はかなり高く契約終了後でもファンとのコミュニケーションツールとして

利用していたインフルエンサーも多かったです。

これからの時代、もっと個人の持つ力が強くなっていくと思うので、この領域に携われたことはとても良かったなと思います。

 

③コミュニティマネージング

→ユーザーとの交流とそれによる要望収集

自然的に流入してきた方や、専門性の高い方など継続的にアプリにログインしてくれる方に直接連絡をし、インタビューなどを行いプロダクトに反映させたりしていました。

現在ではコミュニティマネージャーという肩書きがあるくらいなので、今後もっと注目される分野になると思います。

 

④企業タイアップ

→テレビやラジオ、企業とのコラボ

これもただひたすらに打ち合わせやキャスティングのループでした。。。一部ですが、動画が残っているものがあったので、貼っておきます。リリース直後でUIもまだまだな時期ですが、とにかくミニマムでスピード重視だったので

お許しください笑

 

 

素晴らしい開発とデザインの2名のスピードと精度はもちろんでしたが、集客に関しては、私ともう1名でなんとかしていたので、大変ではありましたが、あの状態ほど心地良いことはないですね笑スタートアップの特権じゃないかと思います。

 

成長速度も早いですが、資金が消えるスピードも早いのでいかにしてお金をかけずにユーザーを増やすかをずっと考えていました。

 

この考えは現在の広告運用に非常にタメになっており、決められた予算でいかにして費用を抑えユーザーへ商品を提供し喜んでいただけるのか。ひたすら向き合って【世の中の不】を解消できる楽しさはスタートアップに通ずるものがあると思います。

 

5.おわりに

特殊なビジネスモデルだったのではないでしょうか?恐らく今後もビックリするような企業がたくさん出てくると思うので、常にアンテナを張っていれば何か参考になるモデルも出てくると思います!

 

Quidyは現在サービス終了しているんですが、同じメンバーで新たな音声サービスを作っているので、気になる方は是非チェックしてみてください。

 

PitPa公式サイト

iOSダウンロード

 

今後の音声の発展は正直まだわかりませんが、一度聴いたらハマる人もいるんじゃないでしょうか!

         

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